SENGAIを見て田中誠を思い出す
仙厓(せんがい)といえば飄々とした画風で高名な江戸時代の禅僧です。
その没後170年を記念して、10月28日まで有楽町の出光美術館で仙厓・センガイ・SENGAI 禅画に遊ぶが開催されています。仙厓というとシンプルな描画と奥深い思想が心ひかれるところですが、今回は数多くの作品が展示されていて見ごたえがあります。
パンフレットの表紙にもなっているこの作品は有名ですが、実物を見てあらためて感心しました。
指月布袋画賛と題されています。ひげを伸ばした布袋様が子どもと月夜にそぞろ歩きをしている図です。
手前の子どもは、布袋さんと一緒に月を指差していると言われていますが、足の動きと上半身をこちら向きにねじった感じから私にはダンスをしているように見えますが、どうでしょうか。
もうひとつはじめて見た作品の前で足が止まりました。
夕納涼画賛です。賛は、よしあしの 中にこそあれ 夕納涼
男が水辺で1杯やりながら夕涼みをしている図です。なんとも理想郷という気持ちがするとともに、どこかで見た男だなとあたまの片隅を掘り起こしてみると、田中誠のギャンブルレーサーや実録!関東昭和軍に出てくるオヤジどもにそっくりだ、ということに気づきました。なんとなく仕草も似ています。
出光美術館からは皇居の森が一望できますが、はるか二重橋を見つめながら仙厓と関優勝のつながりに思いを募らせながら、午後のひと時を過ごすことができました。
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