ジョルジュ・ビゴーと旅、第2部を見る
東京都写真美術館でいま開催されている二つの展示を見てきました。
「旅」第2部「異郷へ 写真家たちのセンチメンタル・ジャーニー」とジョルジュ・ビゴー展です。
ビゴーは歴史の教科書でもおなじみであまりにも有名な風刺画家ですが、今回は来日前、帰仏後の作品もとりあげれていて、初めての作品も多く楽しめました。とくに水彩画は小品ですが、小粋な感じでした。
でも、通して見たときビゴーという人は名をあげたとは言え、日本にはどうしてもなじめず、フランスでは広く認められることもなく、屈折した人生を送った人のように思えました。対象に対する愛情のようなものが、あんまり感じられないのもそのせいではないか。見当はずれかもしれませんが、そんな風に思いました。
「旅」のほうは大きなポスターにもなっている柳沢信の「片隅の光景」のいくつかの作品が目をひきました。背景を露出オーバーのように白く飛ばした処理が、モノクロ写真の美しさと静けさを表しているように感じました。
そのほかの作品も有名なものが多かったですが、残念ながら以前、見たことのあるものがほとんどで、個人的にはちょっと期待はずれでした。
(期待が大きすぎたのかもしれません)
展示室内は撮影不可なので、館内の様子を1枚。
さらに外に出たところで入口を撮影。恵比寿駅と反対側の入口にはめったに来ませんが、ガーデンタワーの高さがひときわ目立ちます。
ところで2階フロアのロッカーに荷物を預けたのですが、そこの壁に不思議がイラストが書かれていました。半年前くらいに来たときにはなかったのですが、展示物でもないし、展示室内でもないし、あまりにおもしろいので撮ってみました。
む~ん、なんとも言えない不思議さです。
インフォメーションにお聞きしたら、今年の2~3月に行われた恵比寿映像祭で木村太陽氏が描いたものだそうです。ただ、このまま残しておくのか撤去するのかは決まっていないということです。
近くで見ると壁に直接描かれているようですし、一部はロッカーの陰になっていたりするのでこのままの形で残すのはむずかしいのではと思いました。この日いちばんの、意外な収穫でした。
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コメント
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こんばんは。
東京都写真美術館は確か昨年末に森山大道氏の作品展のときに行きました。須田一成氏などもそうですが、どうしても作風の影響を受けてしまいますね。
10代、20代の頃の記憶が、写真を通して蘇ってきました。
会社から近いにも関わらず、なかなか足が向かないのは、ロケーション的に高飛車な雰囲気だからなのでしょうか。
投稿: KR編集者 | 2009/08/10 22:33
こんにちは。森山大道氏や須田一政氏が活躍を始めた時代が、私が一眼レフに凝っていたころと重なるので、昔の写真を見るといろんなことを思い出しますね。
80年代の風俗が写っているととても昔に見えてしまいますが、当時も結構「進んでいる」と思ったのですが。。。
不思議ですね。
投稿: 鉄と馬 | 2009/08/14 08:36