出版と図書館の連携...
出版(というか本つくり)も図書館も好きな世界です。仕事としてのかかわりももちろんありますが、もっとプリミティブな感情です。本を読んだり、手に取ったり、選んだり、図書館の書棚を眺めたりするのは、どれも楽しい時間ですね。
そんなことを考えながら昨日開催された『大学出版会と大学図書館の連携による「新しい学術情報流通の可能性を探る」』というシンポジュウムに参加しました。出版社と図書館というのは、とても近そうで実は遠い存在です。片方は本を売るのが商売で、もう一方はタダで公開するのが商売(?)ですから。

ただ専門書や研究書の分野では両者の連携が必須であること、出版の電子化はこれからもっと重要になるだろうことは再確認しました。そして、本好きには残念ですが学術情報の流通という点では、本はすでにごく一部を担っているにすぎないということも自覚しました。出版社のモデルというのが時代遅れになりつつあるのかもしれません。
研究のスピードが一昔前に比べて格段に速くなりグローバル化がここまで進むと、日本語で書かれた研究書を何年もかけて作り、1000部ばかり流通させてもあまり大きな意味は持たないのではないかという疑問もわいてきました。
3時間以上のシンポジュウムを終えて会場を出ると、目の前に慶應大学の旧図書館があらわれました。
この建物ができたころは学術情報の発信や受容は主に書籍でしかできなかったのだろうなと、少しばかり感慨にふけってしまいました。

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コメント
学術の分野でも重要度が減っていますか。残念ですね。でも今までも、世界で10人ぐらいしかよまない本が実績になった世界なので、出版に頼る必要は無いのかもしれません。
学参の分野も一部暗記系はゲームソフトに乗ったりしていますが、まだまだ出版がメインです。書くことによって覚えるという要素がある限り主流からはずれることはないと思いますが、暗記系と資料系の一部は電子化の流れがもっと大きくなると思います。ターニングポイントは電子メディアからオリジナルの大ヒットがでるときだと思いますが、まだまだ紙媒体発のものばかりです。
投稿: KR | 2008/03/20 20:05
KRさん、コメントありがとうございます。
世界で10人くらいしか読まない本が、果たして紙に印刷されている必要があるのかということをずっと疑問に思っていました。別の言い方をすると、世界で10人しか読まれない本は経済的に成立しないので結局作られることがなく、その結果、その内容も埋もれてしまうのではないかと思います。
電子辞書がすっかり当たり前になったように、一部の書籍は電子化がどんどん進むでしょう。
あとは、コンテンツの需要と供給のバランスの問題になるのだと思います。
投稿: 鉄と馬 | 2008/03/23 16:31