日本最南端の鉄道を訪ねる
前回の記事で沖縄を訪問したことを書きましたが、このブログのこれまでの内容から言って当然のことながら、日本最南端の鉄道ゆいレールにも乗ってきました。
ゆいレールは、那覇市内の那覇空港と首里の間12.9キロを27分で結ぶ沖縄県唯一の鉄道で、2003年8月に開業しました。近代的な空港と世界遺産の首里城を結ぶ路線は、沖縄の過去と未来をつなぐ形になっているとも言えます。那覇の市街地を大きく包むように走っているので、地上からはわかりにくい街の様子がよくわかるのがいいところでしょう。
那覇空港駅に入ってくるゆいレールです。右側が空港で正面の丘は航空自衛隊の基地になります。2両編成のワンマン運転の編成が、昼間はだいたい10分おきに行ったり来たりしています。ちなみに那覇空港駅は日本最西端の駅ということです。
那覇空港駅と赤嶺駅(日本最南端の駅)の間にある本社・車両基地への道から見上げたところです。雲の大きさが沖縄らしい感じです。
本社にはゆいレール展示館が併設されています。ゆいレール開業までの経緯や車両・駅の紹介などがあります。屋外には同じ跨座式ということで東京モノレールの車両の台車も展示されていました。
2フロアに分かれた展示館ですが、興味深いのは鉄道関連フロアとなっている2階で、こちらには沖縄戦で壊滅した沖縄県営鉄道をはじめ沖縄電気の路面電車や馬車軌道の資料や写真が展示されています。太平洋戦争で大規模な地上戦が行われたために資料や路線の痕跡がほとんど残っていないといわれている戦前の沖縄の鉄道の一端を知ることができそうです。また鉄道模型や寄贈を受けた個人コレクション(個人レベルでは大変なものです)も展示されています。
ゆいレール展示館は、日本で最南端&最西端の鉄道資料館です。考えてみると、沖縄の子どもたちには、最近まで鉄道とか電車というのはあまり身近なものではなかったのではないでしょうか。おそらく電車の好きな子どもの数も本土に比べると少ないのでは... この展示館が鉄道への興味や関心を高めることにつながればと思います。
ただ、入館料が無料なのはいいのですが、土日祝日休館というのがなんとも不便ですね。せめて月に1~2回は土日にも開館してほしいところです。
右の写真の右上は1日乗車券です。これは首里城などに割引で入場できるのでなかなかお得です。その下は、展示館でいただいた入場記念券。赤線入りで下段には「旅客車内に立ち入ることはできません」と印刷されているのが凝っています。
左の本はケービンの跡を歩くです。展示館にあったので欲しいなと思ったのですが、那覇空港の出発ロビー内の売店でたまたま見つけて購入しました。地元の大学の先生が県営鉄道の廃線跡を探訪したもので、1997年に発行された「おきなわ文庫」(発行ひるぎ社)シリーズの1冊です。
儀保駅を出るゆいレールです。市街地の向こうには海が望めます。ゆいレールでは、将来的には首里から沖縄市までの延長や戦前の路面電車の復活とも言えるLRTの計画などもあるようです。
沖縄に住みたい! と思ったときに電車が走っていないことが鉄道好きの私としては残念なところ(!?)でしたが、新たな交通体系のひとつとしての鉄道の復活計画は楽しみです。
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